臼杵山(JA/TK-012)
ここの所忙しくて実にひと月ぶりのアクティベーションとなってしまいました。今回選んだ山は奥多摩の臼杵山(JA/TK-012)。最寄り駅の武蔵五日市からバスで20分弱と気軽に行けるのが魅力です。今日は朝からかなり冷え込んでいますがバスはハイカーで一杯でした。
元郷バス停で降りると、バス停のすぐ横に登山口があります。
登山口から薄っすら雪が積もっていたのですが林を抜けるとかなり本格的な積雪に。登りも急なところがあるので軽アイゼンを着けました。
しばらく登っていくと見晴らしの良い中腹にアンテナが立っています。
更に一登りすると、もう一つ中継局のアンテナがあるのですが、撮影厳禁とのことなので代わりにそこからの素晴らしい眺めを。
その後、何度か下りと上りを繰り返して、やっと山頂に着きました。
山頂は木々に囲まれ見晴らしは今ひとつ。おまけに強い風が吹いています。日なたを探しながらシャックを設営。今日は先日作ったEFHWチューナのSOTAデビューの日です。
いつものように21MHzまでは垂直に、その先を斜めに降ろすようにエレメントを展開します。このEFHWアンテナさほど特別なものではなく単にエレメントを一部曲げた垂直DPを端から給電してるだけです。1/2λなので少々大きいのが玉にキズですが、グラウンドのロスがない点、フィードラインがほぼ不要な点が山頂での運用にメリットになるため愛用しています。
さて14MHzでCQを出してみると昨日PCで入れたメッセージがおかしい。どうも”/”がキチンと送出されてないようです。やっとのことでメモリに入力しCQを出すとJR1NNL局からコール。その後NS7P局もS7と強力に入ってきました。コールバックするとこちらも569@10Wを頂けました。チューナーを10W用に強化した甲斐がありましたね。
今日は14MHzが開けているようでRBNを確認してみると、タイ(E28AC)やワシントン州(W7HR)あたりまで飛んでいるようです。
その後電池が勿体ないので5WにパワーダウンしてCQ。6エリアのJS6TMW/QRP局もS7で入感しており6エリア方面の伝搬も良いようです。
地元のJP1QEC局と交信後、twitterでZL1BYZ局がZL1/WK-195をアクティベーション中との情報を入手。早速スポットを確認すると21MHzに居られる様子です。
18MHzのエレメントで21MHzにもマッチするのですが無精せずギボシを外しに行きました。椅子から立ち上がったところ、なんと太腿がこむら返り!久しぶりの山行の上に寒い風の吹くなか座り込んでいたため、身体が冷え切ってしまったようです。
涙目になりながら21MHzを聞いてみるとちょうどJA1VRY局がQSO中。深いQSBがありますがQSOは出来そうな雰囲気です。タイミングを見計らってコールしてみるとJL1?とのコールバック!再度10Wに出力を上げてコールしたところフルコピーして貰えました。VKに引き続き久しぶりのDXのS2Sとなりました。
身体が冷え切ってしまったので暫しランチタイム。その後18MHzで三国山JA/KN-010をアクティベーション中のJF1NDT/1局とS2S、21MHzではアラスカのAL7JX Glenさんからもコールいただけました。こちらは寒い思いをしているのに21MHzの電波はハワイまで飛んでいる様子です。もう少し続けたいところですが、あまり寒いのでここでQRTすることにしました。
シャックの店じまいしながら430MHzで関東UHFコンテストにプチ参加。東京から神奈川一面まで見渡せるロケーションのため本体のホイップでも十分ピックアップして貰えます。もう少し続けたいところですが、風邪もひいても困るので後ろ髪を引かれる思いで山頂を後にしました。
帰り道は臼杵山の東峰を経由して荏田子方面へ。
途中こんな見晴らしの良い場所がありました。コンテストには最適そうなんだけど、もう疲れた。。。
久しぶりのアクティベーション、ロケーションにもバンドコンディションにも恵まれたのに寒さと身体が鈍っていたせいでイマイチ不完全燃焼でした。また身体を鍛えなおして再トライしたいと思います。
本日もコールいただいた各局ありがとうございました。
(おまけ)
臼杵山の南峰(現在の頂上)は「鹿ン丸」という別名がついているそうです。そういえば雪の上に子供のような足跡が。途中で急に切り立った崖に消えていったので、あれは鹿の足跡だったのかもしれません。
EFHWチューナの製作
最近週末も忙しくなかなかSOTAアクティベーションの時間が取れません。仕事の合間に新しいEFHWチューナを作りました。以前このBlogで紹介したJA7QILさんのレプリカチューナですが、経年変化のせいか、はたまたKX2で10W運用をしたせいなのか、ポリバリコンの絶縁体がはみ出してきてしまいました。アンテナのインピーダンスが4.7KΩぐらいとすると、10WでVpp= 2 x √(4700 x 10)≒430Vぐらいの電圧がかかり確かにいつ壊れてもおかしくない状況です。SOTA運用はいつも5Wなのですが、たまに10Wに出力アップしたいこともあるのでチューナを作り直すことにしました。
移動用なので出来ればサイズは抑えたいところ。まず先にタカチのSW85ケースに入るサイズで耐圧が取れるバリコンを捜しました。既に廃番で在庫限りとなっていますが耐圧500V 150pFのミゼットバリコンがちょうど良さそうです。
最低容量10pFから最大150pFで21-7MHzで共振させたいことから、インダクタンスはおよそ4μHになります。ケースに余裕があるのでトロイダルコアも少し大きめのT94-6としました。2次側の巻き数をここで計算すると24Tとなりました(最終的には浮遊容量との関係から23Tに変更しました)。入力インピーダンスが50Ω、アンテナ側が5KΩ程度とすると巻数比は√(5000/50)=10となるため一次側は2Tとします。T94だと1.0mm UEWでも巻けそうですが、とりあえず手持ちの0.5mmのUEWを使っています。最後はホットボンドでコアをケースに固定しました。(かなりやっつけ仕事で汚いですが、こんな感じ)
またアンテナも含めた全体図は以下の通り。エレメントは各バンド1/2λで短縮率は0.96ぐらいにしています。またトランスの1次側と2次側のGNDは共通にせず2次側GNDに1m程のカウンタポイズを付けています。EFHWはダイポールで最も高インピーダンスとなるエレメント端から給電していますが極端にインピーダンスが高いとマッチングが取れないことから0.05λ(20Mで1m程)のカウンタポイズ(というかエレメント)をGND側に付けています(と私は理解しています^^;;)。
QILさんのチューナはGNDが共通でリグへの同軸外皮をカウンタポイズにしていました。コンパクトで良かったのですが40mバンドを運用中にリグに触ると感電することもあったため、今回は別途カウンタポイズを用意しています。
こちらがケースに入れた外観です。以前のチューナより一回り大きくなってしまいました。5KΩのダミーロードを付けてアンテナアナライザで調整したところ、Qが高いためバリコンの微妙な角度の差でインピーダンスが大きく変わります。そのため少し大きめのツマミを付けています。
EFHWは給電点付近のエレメントの環境に影響されやすいので、実際使う場所に近い環境で調整した方が良いと思います。ということで、早速近くの公園に持ち出して実験です。
釣竿を立てて17mバンド用エレメントの先を頂点に逆V字にエレメントを展開。カウンタポイズは適当に展開しています。この構成で各々のバンドでVSWRが1.5以下になるのを確認しました。アナライザをお持ちの方は共振点のインピーダンスを確認し、適宜1次側・2次側の比を変更してみて下さい(但し共振点も一緒にずれるので注意)。
ちょうど夕暮れ時で20MバンドがEUに向けて開けてきたため、早速10Wの威力を試してみました。ヨーロッパはYO9HP(ルーマニア)、R1547M(モスクワでイワン4世がツァーリを戴冠したのが1547年、それから470周年の記念局だそうです)、オセアニアはマーシャル島のV73NSなどとQSOすることが出来ました。いつもの5Wとたかだか3dBの差ですがやはり10Wの威力でしょうか。
そんなこんなと実験しているうちに日も暮れて寒くなってきたので帰路に。道すがら見えた丹沢の山々が夕焼けに綺麗に映えていました。早くアンテナ担いで登りに行きたいなぁ。。。
SOTAとJAFF
SOTAアクティベーションの対象となる山々は自然公園内にあることも多く、SOTAアクティベーションが同時にJAFF(Japan Flora & Fauna)のアクティベーションになることが頻繁にあります。ここではSOTAとの違いを中心に簡単に整理してみました。
JAFFとは
JAFFとはWWFF(World Flora & Fauna)の一環として日本国内の自然公園からの運用数や交信数を競うアワードプログラムです。JAFFアクティベーションとのQSOはWWFFのポイントとしても有効なためWWFFプログラムに参加している海外局からも呼ばれる可能性が高くなります。WWFF及びJAFFの詳細についてはJAFFのページに詳しいのでそちらをご参照下さい。
SOTAとの違い
SOTAとの関係でWWFFのルールを簡単に整理しておくと、
・アクティベーションは事前に登録された自然公園内で行う必要があります。自然公園はSOTAと同様レファレンスナンバーで識別されます。JAFFで登録された公園はJAFFレファレンスと呼ばれます(一覧はこちら)。
・車での移動や発電機の使用がOKなどSOTAにくらべ比較的要件が緩やかです。
・アワードにはアクティベーション部門とハンター(SOTAでいうチェイサー)部門があります。なお、ログ登録はアクティベータ局側からのみ行います。
・一つのレファレンスについて44局以上のQSOでアクティベーションポイントが付きます。但しSOTAと異なり複数回のアクティベーションで有効なQSOの総和が44局を超えれば良いようです。一度のアクティベーションで44局以上QSO出来なくても、ハンター側のQSOとしてカウントするため、またアクティベータ側にとってもQSO数を積算するためにログを登録します。
・ログの登録はアクティベータ自身ではなく、コーディネータ宛にADIFやCSV形式のログを送り登録してもらいます。この際、アクティベーションした場所を証明するもの(GPS表示や公園名などの入った写真)を送る必要があります。JAFFのナショナルコーディネータはjaff-log@nifty.com宛となります。
・JAFFアワードとして、ハンター部門、アクティベータ部門があります。各々11/22/44/88レファレンスとのQSO又はアクティベーション(有効なアクティベーションポイントになっているもの)で、銅・銀・金・プラチナアワードが発行されます。
また異なる33以上の国立・国定公園とのQSOによりJAFF国立・国定公園賞が発行されます。
・SOTAwatchのAlertと同様、Agendaというものがあり事前にアクティベーションを告知することができます。但し運営側でのチェック後に掲載されるため登録から公開まで時間がかかるようです(場合によっては1日近く遅れるようです)。
またSOTA山がJAFFエリア内にある時はSOTAwatchのAlertのコメント欄に"Also JAFF-XXXX"のように入れて告知することもあります。
・SOTAwatchのような専用にspotする仕組みはありません。DX Clusterなどを使うことが多いようです。なお、WWFF Agendaに登録したJAFFアクティベータをRBNで追っかける@JAFFSpotを運用中です。
SOTA山との関係
SOTAアクティベーションで悩ましいのが自分のいるSOTA山がどこの自然公園に属しているかすぐにわからないことです。少しは助けにならないかと
・JA1CTC局が提供するSOTA山リスト(地図ロイド向けブックマーク)
・国土地理院地図のデータ
・JAFFリスト
からQGSを使って対応関係地図を作製しました。データの検証にはJAFFのナショナルコーディネーターのJA1JCF局にご協力いただきました。詳細はJAFF/SOTAのメーリングリストのアーカイブ又は当局までお問い合わせ下さい。
最終的にはQGSからGeoJSON形式等でデータを出力しGoogleMap等と連携した地図を作成予定です。
以下、マップの作り方の作業メモです。
・国土地理院のKsjToolをダウンロードし、自然公園地図をxml形式からShape形式へ
・DBFファイルのPNC列に領域の領域名コードが入っているのでコードリストから自然公園の名称に読み替え。さらにこの名称からJAFFレファレンスリストをひき、JAFFコードへ変換。
・QGSのベクタレイヤの追加でShape形式ファイルを追加。領域ラベルの表示で先ほどのJAFFレファレンス名に変換した列を指定し表示する。
・SOTA山リストのCSVファイルをデリミテッドテキストファイルの追加で取り込む。(X座標=経度、Y座標=緯度で列順が逆になるので注意)ラベルとしては一列目の山名を表示するように。
・QGSにOpenLayersプラグインを追加し、Google Mapのレイヤを追加。
運用方法
事前にWWFFのAgendaに登録(一番下のAdd your activation to the WWFF AGENDAから追加します。ログインは不要です)するとコールされる確率があがると思います。前述の通り掲載までに時間がかかるので早めに登録を済ませた方が良いかと思います。
SOTA同様、CQ時にコールサインの後にレファレンスナンバーを入れるようです。
CWだとこんな感じでしょうか。
例: CQ CQ CQ DE JL1NIE/1 JL1NIE/1 SOTA JA/KN-005 ES JAFF-0050 AR
また73/88のかわりに44を送る習わしがあるようです。
ログの提出
ADIFまたはCSV形式でナショナルコーディネータ宛に送ります。詳しいログの作り方はこちらにあります。
WWFFではFLE(Fast Log Entry)というプログラムの使用を薦めています。今回Hamlogから出力したCSVファイルを手修正でFLEログに変換しADIFを出力してみました。ログをとてもコンパクトに記述できるので、紙ログの代わりに今後現場で使ってみようかと思います。
ログの記載例
解析後のログ
尚、JAFFコーディネータにADIFログを送付される際はログファイルの取り違えを防ぐために、
コールサイン@ JAFF-XXXX yyyymmdd.adi
というファイル名が推奨されるとのことです。
例:JL1NIE@JAFF-0050 20171223.adi
以上、簡単でしたがSOTAを楽しまれている各局向けにJAFFのご紹介をしてみました。
大山(JA/KN-006)
三連休の最終日、朝起きてみると昨日からも雨も上がり、午後からは晴れ間も出るとの予報。朝からかなり出遅れましたが、今年初めてのアクティベーションを行うことにしました。選んだ山は大山。昨日から積雪もあるようで山頂での雪景色が楽しめそうです。
伊勢原駅からバスに乗りケーブルカーで下社まで。阿夫利神社の境内まで登るとうっすらと雪が積もっています。早速スパッツをつけ表参道から山頂を目指します。麓はたいした積雪でなかったのですが、
蓑毛との分岐あたりまでくるとかなり積もっています。
ここからの富士山の眺めは素晴らしいのですが、午前中はまだ雲が多く残念ながら姿を拝むことができません。
山頂に近づくと積雪もかなりの量。途中お会いした方の話では山頂には昨晩70cm近くの積雪があったとのこと。朝うっかりしていて雪山に来るのにスノーバスケットを付けるのを忘れてました。
山頂に着いたのは12時をかなり回ってから。多少晴れ間が見えて来ました。
いつものポイントにアンテナを張りに行きますが足が取られて設営もままならない状況。やっとのことで設営した今日のシャックとアンテナがこちらです。
今日はKX2のデビューの日だったのですが、メッセージキーヤーの設定もせずに来てしまったため山頂でマニュアルを見ながら操作する始末。結局QRVしたのは13時近くになってしまいました。
14MHzでCQを出し始めると早速ZL1BYZ局からコール、続けてJA6GCE局、JA1VVH局からコールをいただきます。続けてVK4HA局からもコールいただきましたがQSBが酷くあまり伝搬状況は良くない模様です。続けてJA局からコールをいただいたあと続かなくなったのでしばしランチタイム。天候が安定せず隣の山から雲が流れてきて山頂が急に真っ白に。気温もかなり低めです。
ハイバンドの状況があまり良くないようなので昼食後は一度7MHzへ。埼玉コンテストが開催されておりバンドが混み合ってます。こんな時でも出る場所を見つけることが出来るのがKX2の素晴らしいところです。が、所詮QRP局。コンテスト局に埋もれてしまったせいかとあまり呼ばれません。身体も冷えきってしまったため、ここでQRTとさせていただきました。
こんな天気のためさすがの大山でも登山客はまばらです。誰もいない山頂の雪景色を堪能したあと下山を開始。足元が滑るため軽アイゼンを付けています。
蓑毛方面への分岐からみた外界の様子。下界は晴れているようです。
今年初のアクティベーション、交信した局数は少なかったものの山頂で素晴らしい雪景色を堪能することができ大変充実したものとなりました。
本年もSOTAアクティベーション続けて行きたいと思います。山頂からの信号聞こえておりましたらぜひコール下さい。本日もコールいただいた各局ありがとうございました。
ニューイヤーQSOパーティ参加
明けましておめでとうございます。今年もどうぞよろしくお願いします。
1月2日-3日に開催されたJARL QSOパーティに開局以来初めて参加してきました。実家の二階のベランダに建てた釣り竿から14MHzのEFHWのエレメントを庭に降ろし、いつものチューナを使い7MHz 5WのQRP運用でした。
アンテナのせいもあるかもしれませんが、両日ともにバンドコンディションが思わしくなく、当初20局など半日で終わるだろうとたかを括っていたのですが大苦戦となってしまいました。庭にキャンプ用の椅子と机を持ち出しての凍えながらのQRVでした。
規約を読んでみたらQSOパーティという趣旨からか途中移動を規制するルールがありません。最後は自宅に戻る際に近所の生田緑地に立ち寄り430MHzで規定局数を稼がせていただきました。自宅に帰ってから早速紙ログを作成し提出。紙ログを提出するのは中高時代のクラブ局以来。たまにはこういうアナログな手続きも良いですね。さて後11回続けて参加できるでしょうか。今回は苦戦してしまったので来年はどこかに移動して430MHzあたりで短期決戦にしたいと思います。
今年のお正月休みは短めであまり時間がなかったのですが、自宅でぼちぼちと自作で遊んでいました。こちらはKX2用に製作を予定している50MHzのトランスバータのプロトタイプの受信部です。2SK241のプリアンプを通した後NJM2594で28MHz帯へ。手持ちの水晶がなかったのでLoにはSi5351のVFOを使っています。KX2はトランスバータを使ってQRVする周波数を7つまで設定でき、各々に周波数の下端、中間周波数、オフセット、出力電力(デフォルトでは100mW)を指定することできます。とりあえずTS-590と感度だけは遜色ないレベルで受信することができました。
手元に三菱のRD06HVF1があるのでこれを使って送信部を作りたいと思います。KX2にはリニアやトランスバータの制御用にアクセサリ端子がついているので送受切り替えも簡単に作れそうです。
もう一点検討中なのがKX2内蔵用のLiION電池。18650三本が内蔵できそうなので充電・過放電制御用モジュールをAliExpressで入手しました。10枚520円と激安です。
良く秋葉原でも扱っている物のようで、充電制御用にTP4056、過充電・過放電制御用にDW01と電池への入出力を制御するMOSFETのスイッチが載っています。B+-にバッテリ、OUT+-に負荷、INは充電時の入力、充電時にも負荷側に電圧がかかるようです。生セル一つにこれを付けることになるのですが、3セル直列にすると充電時はセル一つ一つ順番に充電していくことになりそうです。同時に充電するためにトランスで絶縁されたDC出力を3つ作るという手もありますが、面倒なのでMicroUSBに順番に刺していくという原始的な方法で対応しようかと思います。
生セルではなく保護回路付きの18650を買ってきてチャージャだけこのモジュールで作った方が早いかもしれませんね。うまいやり方をご存じの方はぜひ教えてください。
・追記
1/7に総通から局免と無線局証票が届いてました(手前は製作予定のキット)。12/17にJARDに申請を始めて2回JARDとやり取り、総通で1回修正があリました。年末の休みを考慮すれば随分早い審査だと思います。
城山(JA/KN-022)
年末最後のアクティベーションはどこにしようかと思案していたところ、ひょんなことからJP1QECあぶさんとご一緒できることになりました。選んだ山は城山(JA/KN-022)。私が初めてSOTAアクティベーションをした今年最後を飾るのに相応しい山です。JG1GPY局にもお声がけしたところご一緒できるとのこと、SOTAwatchにalertを入れておきました。
twitterでも告知したところJF1NDT局も途中から参加されることになり、城山はSOTAパーティの様相です。
当日朝GPY局に車で拾っていただき、津久井湖畔の駐車場についたのが7時40分頃。すぐに430MHzであぶさんからコールがありました。あぶさんとは縞枯山アクティベーションの時に蓼科山に登られており430MHzでお話させていただいたことはあったのですが、実はこれが初対面です。キャンピングカーのしんちゃん号も拝見させていただきました。
今日はうちの子供も一緒に山登りです。早速身支度を整え城山へ向かいます。いつものとおり40分程度で山頂についてしまいました。山頂ではあぶさんがGB-QECを展開。ペットボトルを錘に枝にエレメントを引掛けます。
今日は私も色々なリグを持ってきました。残念ながらKX2とPixieは受信のみですが、みな個性があって楽しいリグたちです。
まずは21MHzからQRV。隣では14MHzであぶさんがQRVしていますが混変調はわずかです。いつも枡形山無線倶楽部でQRVする度に混変調で悩まされるため、昨晩急ごしらえでこんな秘密兵器を作ってきました。
いわゆるYAAトラップというものです。構造は簡単で40mの1/4λに短縮率をかけた6.6m程の同軸ケーブルのスタブの先にスライドスイッチを付けただけ。リグにはT字のコネクタを付けアンテナとパラレルに接続します。15mでQRVする時には先端のスイッチをショートすると15mでは1kΩ程度のハイインピーダンス、20mでは1Ω程度となり対象の周波数をノッチできるというものです。アンテナアナライザがあればインピーダンスを計測しながら最適な同軸長を求めることができると思います。複数のスタブを組み合わせると40m/15m間でのノッチも作成することが出来ます。
残念ながら土塁の横にアンテナを設置してしまったためか中々21MHzは飛びません。14MHzにバンドを移してCQを出したところZL1BYZ局を皮切りに、嵐山(JA/KN-032)をアクティベーションされているJJ1SWI局ともS2Sすることができました。規定局数の4局とQSOを達成後は早々にお喋りモードに移行してしまいました。
そうこうしているうちにJF1NDT局も合流。温かいコーヒーを差し入れいただき、ほっと一息つくことができました。山頂はとても寒くGPY局も早々にお昼の支度を始めています。
あぶさんは午後に用事が入っているためここでお別れ。いろいろお話が伺うことが出来大変楽しい時間を過ごすことが出来ました。その後NDTさんともお別れし山頂を後にします。途中、前から釣竿を持ってにこやかに登られてくる方が!なんとSWIさんが嵐山から城山に移動されて来ていました。途中あぶさんにもお会いしたとのこと。しばし歓談させていただき城山を後にしました。今日はSOTAアクティベータの各局とお会いすることが出来本当に充実したアクティベーションとなりました。
帰り道にはいつもお世話になっているサトー電気によってコイルなど細々したパーツをゲット。これで今年の買い物も終わりです。
2016年はSOTAに明け暮れた充実した年になりました。また来年もよろしくお願いします。本日もコールいただいた各局ありがとうございました。
1エリア6m AMコンテスト
今日は1エリア 6m AMコンテストにプチ参戦。もとより3時間のスプリントですが、12時半から30分のみ参加してみました。結果、いつもお世話になっている各局を含む15局とQSO。超スプリントでした。
実は開局以来AMで運用するのはこれが初めてです。聞こえるノイズもいつもと異なり、Sの振れ方から変調のかかり具合まで全てがとても新鮮でした。リグもシンプルな構成で自作できるのも良いですね。6m AMというアマチュア無線の原点のようなモードがいまだに人気がある理由が良くわかりました。来年はぜひ自作リグで参戦してみたいと思います。
下はKX2のBPF。チップインダクタやPINダイオードを使ってとてもコンパクトに作ってあります。ぜひ自作でも参考にしたいところですね。
KX2導入
かなり衝動的ですが新しいリグを買ってしまいました。22日の夜、子供達よりも一足早くサンタが運んできたのがこちら。
ElecraftのKX2です。SOTA仲間のJP1QEC局も先に購入されているのですが、評判を聞くにつれ、ついついポチッとしてしまいました。
大変コンパクトなリグで重さも380gしかありません(電池無しの状態)。
裏蓋を開けたところがこちら。電池を入れるスペースがあります。RTCのモジュールをオプションでいれたのですが、電池内蔵が前提なのかバックアップがスーパーキャパシタのみで数時間しか持ちません。これはちょっと誤算。
消費電流は送信時(14MHzでダミーロードで計測)で、
2A@10W
1.5A@5W
1.16A@2.5W
受信時は
バックライト消灯時138mA
点灯時158mA
とずいぶん小食なようです。
出力も最大10Wと若干控えめですがSOTAで使うには十分でしょう。ちなみにファームウェアのバージョンはMCU2.69 DSP1.49となっています
KX3と異なり160m/6mに対応していません(160mは受信のみ)。またKX3はダウンコンバージョン後のフィルタがオプション設定でありますがKX2は付けられないようです。ほとんどのパネルのスイッチには複数の機能が割り当ててあります。若干慣れが必要かもしれませんが、使いにくいことはありません。
RTTY/PSK31,63にも対応し(パドルからモールス符号で入力します)、CWのデコードも出来るようです。IF帯域内で同時にVFO A/Bの周波数を受信する(VFO Aの+7KHz から-23KHzまで)、所謂デュアルワッチができるようです。CWのキーヤは最初スクイーズ動作がうまくいかなくてびっくりしましたが、モードBというのに変更すれば普通に打ちやすいキーヤでした。
早速自宅でTS-590と聴き較べをしていますが、第1印象は静かなリグ。ダイレクトコンバージョンのSDRだからでしょうか。ステレオヘッドホンで聞くとなんだか立体感のある音がします。オーディオ帯域でディレイをかけているそうで、疲れにくく弱い信号がとりやすくなるとのこと。
CWフィルタは50Hzまで絞れます。300Hzでもリンギングがあまり気にならないので常用できるレベルです。また非常に帯域の狭いAudio Peak Filterもついているためイザというときには役に立つと思います。
Noise Blanker/Noise ReductionはDSPによる実装と思われます。NRは自宅では必須になってしまっているTS-590のNR2に比べるとちょっと貧弱な感じ。レベルを上げると目的の信号が消えてしまうことがありました。
Noise Blankerは自宅の周りのパルス性ノイズには効くようですが、7MHzなど強力な局がひしめく環境だとNBの帯域内にある信号でゲートがバタバタするためスプラッタのような音が聴こえます。7MHzでノイズレベルすれすれの信号を200Hz上に9+20dBの局がいる状況でTS-590と聴き較べをしてみたところ、NBを入れた状態ではガサガサうるさいです。NBをオフしたところかなり改善するので、今後のファームのアップデートに期待でしょうか。いずれにせよノイズの少ない山の上ではNR/NBが活躍する機会は少ないと思われます。
6m/2mのトランスバータのオプションは設定されていないようですが、メニューでイネーブルし周波数を設定することでバンド選択が可能になります。IFも各設定毎に7,24,21,28MHzが選択でき出力も100mWまで落とすことができます。ACCジャックにはキーイング用の出力もありますので比較的簡単に自作することが出来ると思います。出来合いのトランスバータですとこんなのがありますね。
またRTCモジュール(KXIO2)にはバンド毎に2bitのオープンドレインの出力端子(AUX1/2)が付いています。アンテナの制御やトランスバータの切り替えなどにも使えるかと思います。
せっかくのKX2ですが残念ながら年末年始の休みが入り変更申請が完了するのは年明けになってしまいそうです。早くアクティベーションで使ってみたいところです。
(おまけ)
KX2の筐体がかなり華奢な感じがするのでザックへの収納方法を検討中です。以前HB-1BのVRの軸を曲げてしまったことであるので今回は気を付けたいと思います。また液晶部分のアクリル板に傷がつきやすそうなので100円ショップの液晶保護フィルムを張っておきました。
収納方法で一番簡単なのがiPad等タブレット用のソフトケースにしまう方法。出っ張りはエンコーダ部分だけなので近くの公園などザックにあまり荷物を詰め込まないならギリギリOKかも。
探してみるとAmazonでちょうど良いサイズのカメラケース(GoPro用)があったので押し込んでみました。パドル、イヤホン、ケーブル類も入れて800g位になりました。