JL1NIE ’s blog

趣味のアマチュア無線やプログラミングについて徒然と。

VK/ZL - EU S2Sチャレンジ

 

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 TwitterでJP3DGTさんから、SOTA ReflectorでVK/ZLとEU間のS2Sにチャレンジしようという話があると伺いました。DGTさんも以前のVK/ZL - EU S2S ChallengeではEU局との交信にも成功されているとのこと。ぜひとも新しいアンテナでチャレンジしてみようと準備を進めました。

 まず最初に、最近の伝搬状況をITURFHFPropで調べてみました。DLあたりを中心して調べてみた結果がこちら。(上がショートパス、下がロングパスです)

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  ロングパスはこのSSNでは難しいだろうということで、基本はショートパス。夕方のグレイラインを使うとなるとMUFの関係で14MHzが一番確率が高そうです。

 さて次の問題はアンテナです。先日来試しているVDAは14MHz版はマストが12m以上にもなり、現在持っているグラスポールでは作ることが出来ません。

 そこで急遽アンテナシミュレータを使って、いつも使っているバーチカルEFHWにリフレクタをつけたらどうなるか試してみました。リフレクタとして1/2λより若干長いエレメントを定義し、VDAと同様にくの字形に曲げてラジエータの背後に配置してみました。

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 MMANA-GALのリアルグラウンドでシミュレーションした結果がこちら。山頂での運用の想定し地面のコンダクタンスを低めに設定しています。

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同じ地上高のinvVと較べてもゲインは遜色なく打ち上げ角の低さが良さげな雰囲気。

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 シミュレーション結果からエレメント長と位置を決め、アクティベーション当日に線材から切り出して作成してみました。(真ん中がリフレクタ、右がいつものバーチカルEFHWのエレメントです)

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 さて当日、アクティベーション先はいつもの城山(JA/KN-022)としました。天気も良く絶好のアクティベーション日和です。

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 こちらがアンテナ。バーチカルEFHWのエレメントは本体に沿わせ、くの字型のリフレクタをロープで固定します。

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 ふと時計もみると、ちょうど6年前に東日本大震災の起きた時間。黙祷後にQRVとしました。時間は15時過ぎ、ちょっと早いですが14MHzでCQを出し始めてみました。

 ビームは北西に向いているはずなのですが、拾ってくれるスキマーは9M2やVK/ZLから。やはりバックもサイドも切れていない? 

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 国内各局からのコールのあと、ZL1BYZ局からコール。いつもより弱めのRST319をいただいたので多少は切れていると思いたいところ。

 次は21MHzへ。こちらはいつものバーチカルEFHWです。こちらもZL1BYZ局からコール。RST539をいただけました。今日はやはり南方が開けているようです。CQを出していると非常に弱い局が呼んでいるのが聞こえます。VK2/CT-011をアクティベーション中のVK2WP局からコールいただきS2S。RSTは319/339。かなりQSBがあります。その後JA/IB-022をアクティベーション中のJS1UEH/1局からコールいただき、2つ目のS2S。

 再度14MHzに下りCQを出すと、JA/TK-035をアクティベーション中のJJ1SWI/1局からコールいただき3つめのS2Sとなりました。どうもEU方面は開けそうもないのでリフレクタの位置を変えて南方向へビーム。聞こえ方はあまり変化は無いようでちょっと残念。

14.060近辺をワッチしてるとVK/IL-017をアクティベーション中のVK2IO/P局が聴こえてきたので早速コールしてみます。RST 559/539で4つ目のS2Sとなりました。21MHzでQSOしたVK2WP局が14MHzでも強く入ってきたので、こちらでもコール。RST559/539で5つ目となりました(SOTA的にはポイントにならないかな)。

 そろそろ日も落ちて辺りは暗くなって来ました。最後に電池を使い果たそうと10WでCQを出し続けました。コールいただいたVK7CW局とはRST559/579。日が暮れて来ても南方がかなり開けているようです。

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 そろそろ店じまいしようかとしていたところ、9Aとのコールが。何度か繰り返しやっと9A7W局とコピー、クロアチアの局です。ヨーロッパ方面への伝搬は今一つな感じでしたが、先週に引き続きウラル山脈越えが出来たので満足。ここでQRTとしました。

 あたりは既に真っ暗です。急いで片付けをし、暗い山道をヘッドライトの明かりを頼りに下山(といっても15分ぐらい)。振り返ると綺麗な満月が出ていました。

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 今日はヨーロッパへはあまり開けなかったものの、DXを含むS2Sが延べ5局。クロアチアからも呼ばれたことですし、結果としては上々だったかもしれません。

 しかし、南にビームを振っているはずなのにクロアチアから呼ばれたりと、新しいアンテナのリフレクタが機能しているのかいまいち不明です。こちらについては、もう少し検証してみたいと思います。

 本日もコールいただいた各局ありがとうございました。

H40FN

 先日VDAと一緒に展開したEFHWですが、単独でも問題がないか再度エレメントの調整をしてみました。自宅から車で20分くらいの若葉台みはらし緑地へ移動してアンテナを展開。ポール設置にも慣れてきてEFHWだけなら10分程度で展開できるようになりました。

 各バンドで調整したところ大きな問題はないようです。ポールが長くなった分一番長い14MHzのエレメントも垂直に展開できるようになりました。

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 エレメント長の調整のギボシも手元の方につけることにしました。軽量化の為かなり簡素な作りになっています。:-)

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 アンテナの調整も完了し18MHzをワッチしていると、何やらパイルが。H40FNソロモン諸島テモツ州からのDXpeditionのようです。当局、DXCCをやっているのかいないのか不明なぐらいアクティビティの低い状態なのですが、昨年のVK0EKのHeard島以来久々のニューエンティティらしいことが判明。ちょっと頑張って呼んでみることにしました。

 スプリットがUP1-4KHzに拡がっているためKX2をDual Watchモードに。右からはRX用VFOでご本尊が、左からはTX用VFOでコールしている局が聞こえます。高級なリグでは普通にある機能のようですが、我が家のTS590ではTFSETでVFOを切り替えながら聞くしかなかったのでKX2になって格段に操作性が向上しました。

 パイルを聞いていると団子状態から少し外れたところで呼んだ局にコールバックが返ることがよくあります。その際にその局から少し外れた周波数(上か下かはオペレータの癖によります)で次にコールするとピックアップされる可能性が高いという経験則があるため、いつもちょこまか動きながらまるでコバンザメのようにコールしています。

 今回も厚いパイルだったため、10Wにパワーアップした上で、コバンザメ作戦。運とロケーションに恵まれたのか10分ぐらいでピックアップして貰えました。しかしKX2の使い勝手はなかなかのものです。自宅でもリニアを付けて使ってみようかな。

 さて、やっと取れたと顔を上げてみるとアンテナをリグを覗いている方がおられます。お話させていただくと、近くにお住まいのJP1FPJ局でした。お空ではお会いしたことがなかったのですが6mやHFのCWでもアクティブにQRVされているとのこと。サイクル21の昔話など楽しくお話させていただきました。

 こうやって色々な方とお知り合いになれる機会があるのもアマチュア無線の楽しみの一つです。おかげ様で楽しい休日のひと時を過ごすことができました。

城山(JA/KN-022)

 

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 先日から実験を続けているVDA(Vertical Dipole Array)でSOTAアクティベーションを行うために新しいグラスポールを入手しました。DXWire社のもので全長10m、仕舞長が67cmというコンパクトなポールです。(但し、重さは1.3Kgとこれまでの釣竿の倍になりました)

 自宅の公園で少し展開してみたのですが、ステーの位置が高く安定しません。そんなこんなとしているうちに、アクティベーションの前日だというのにいつものEFHWを木にひっかけて半分に千切ってしまいました。

 グラスポールに合わせて急遽EFHW用のエレメントを前の晩に製作しました。軽量化のためアンテナワイヤはAWG24のPVC線、18MHz/21MHzのギボシの切替部はチューナ側とし、軽いパラシュートロープとインシュロックでギボシを接続することにしました。

 山頂では21MHzのVDAの中心にこのEFHWを張り、7-14-18MHzはこちらでQRVする予定です。MMANAでみたところ若干VDAのゲインとFB比が悪化しますが、大きな影響はなさそうです。

f:id:CentralAttack:20170304220946j:plain EFHWも特に影響はないようです。縦方向のサイズは大きいですが、平衡アンテナでグラウンドが不要になり、ここまで打ち上げ角が低くなるのは大きなメリットかと思います。

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  前の晩、遅くまで作業していたため翌日は寝坊気味。アンテナを展開しやすい近場の山ということで城山(JA/KN-022)をアクティベーションすることにしました。駐車場から30分足らずで登ることができるため、夕方まで山頂に滞在し、ついでに21MHzのヨーロッパへの伝搬も試してみることにしてみました。

 10mのグラスポールとなると流石に長く展開が大変です。1.8mぐらいの位置にリピートタイでロープをロックし3方向へステーを展開。VDAとEFHWのエレメントを先端に固定しロッドを延ばした様子がこちら。かなりお辞儀してしまっています。

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 根元はこんな感じ。VDAとEFHWの切り替えはギボシで行います。

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  時間は既に14時過ぎ。Wへのパスは望めそうも無いので北西方向にVDAを向けて21MHzでCQを出してみます。JAチェイサー局からのコールの後、ZL1BYZ局からコール。信号は強力でこちらもS5をいただけました。その後久しぶりにVK各局からコールいただけました。あとでRBNをサーチしてみた結果は以下の通りです。今日は南方方面の伝搬状況が良かったようです(北西に向けてここまで強いということは、ほとんどサイドが切れていないような・・・)。

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 続けて、18MHzでCQを出すとZLからコール。権現平(JA/KN-020)をアクティベーション中のJJ1SWI局からコールいただきS2Sが完成です。14MHzも期待していたのですが、残念ながら坊主でした。

 日も落ちてきてそろそろグレイラインの時間。再度アンテナをVDAに切り替えました。

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 電池もLiFeに切り替え10WでCQを出してみます。

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 下の方ではロシア局のCQなど聞こえているのですが、なかなか呼ばれません。しばらく粘っているとRY7G局からコール。先方の設備が良いのか大変強力です。その他VK局ともQSOできましたが、残念ながらヨーロッパは一局のみでした。

 その後EFHWで14MHz/18MHzでCQをだしてみましたが残念ながらヨーロッパには届かず、6エリア各局とQSOさせていただきました。

 さてそろそろ周りも暗くなってきたので下山の準備をします。丹沢の山々が夕焼けに染まって綺麗でした。

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 VDA+EFHWの組み合わせ、多少荷物は多くなりますが、これならどうにか山頂に持って行けそうです。今日は残念ながらヨーロッパは1局のみでしたが、今後春のコンディションに期待してまた狙ってみたいと思います。

 本日もコールいただいた各局ありがとうございました。

 

VDA製作その2

 昨日に引き続き、今日もVDAのテスト運用をしてきました。昨日はエレメント間隔が開いてしまったせいか今一つの結果だったので、エレメント間にステーを入れて正しい間隔で開くようにしてみました。

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 展開途中のエレメントはこんな感じです。こうすると単純にステーを目一杯引っ張れば正しい形になるので展開は楽になります。

 しかしだんだん大仕掛けになってきてしまいました。考えてみると1λのループアンテナより大きなエレメントを展開していることになるので微妙といえば微妙な感じです。

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 MMANAで遠方界を出すとこんな感じになるようです。かなりブロードなビームパターンですが打ち上げ角はそれなりに低いようです。 

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 今日は早い時間帯からのQRVだったのですが、EUは弱いながらもポツポツ入って来ています。いくつか強い局をコールしてみたところ残念ながらスルー。やはり10Wの限界でしょうか。

 香港(VR2)の局が入ってきたのでコールしてみると、またしてもバックで599。うーん、どうなっているのかと思いスマホで方位を確認したところ大チョンボが発覚。どうも方角を完全に勘違いしていたようで南東にビームを振っていたようです。昨日のXX9Dも今日のVR2もどちらかというとサイドから若干フロント寄り。このせいでフロント・バックを変えても変化がなかったのかもしれません。

 気を取り直して北西方面にエレメントを張り直し、再度EU局を捜してみるとモスクワの南、タンボフ州のR2RT局がS4-S5ぐらいで入感しています。コールしてみると、早速コールバック!RST569をいただけました。時間も無くなったのでここでQRTとしましたが、思ったより使えるアンテナかもしれません(我ながら単純^_^;)。
 今後もWSPRBeaconなどを使ってバーチカルEFHWとの比較を続けてみたいと思います。

 

 さて、いつもQRVしている公園ですが、丹沢や奥多摩の山々が良く見えます。最近になって見晴らし台にこんな写真が貼られていました。まだまだ登っていない山が沢山あります。今年はいくつ行けるかな。

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(おまけ)すぐ側の公園にも同じような写真がありました。山名がマジックで修正されています。上の写真や地図をみると、どうも修正後の方が正しいようですね。:-)

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VDA製作

 最近バーチカルEFHWが少々マンネリ気味になってきたので、少し手を加えてVDA(Vertical Dipole Antennas)にしてみることにしました。VDAとは垂直DPにリフレクタを加えたもので、Moxonのようにラジエータとリフレクタの端点が近づけてあり、コンパクトなサイズにも関わらず低い輻射角(特に目の前が海などの場合)を持つといわれているアンテナです。(日本語の詳しい説明がこちらにあります。)

 ネットを捜したところ、OH1TV局のサイトに9M0OのDXpeditionで使ったVDAの諸元があったため早速ダウンロードさせていただきました。(当局も昨年QSOさせていただいてました。)

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 山頂で使いやすいように、ブームを省略しラジエータ(下図D)はend-fedとしてみました。オリジナルから各エレメントやステーの長さを計算した結果、以下の通りとなりました。

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 エレメントとステーもまとめて丸めておけば持ち運びも簡単です。ただ20mバンドだとマスト高が12m以上にもなってしまいSOTA移動では現実的ではありません。とりあえず、15mモノバンドのエレメントを作り実験してみることにしました。

 近くの公園で展開した様子がこちら。木にエレメント引っかかりリフレクタとラジエータが離れてしまいました。設計通りにするには頂点が30度位で開くようにステーを下ろす必要があります。

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 給電点にはいつものチューナを入れて電圧給電としています。

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 21MHzでチューンをとるとSWR 1.0まですっと落ちました。北西に向けてアンテナを展開しEU局でも呼んでみようと思ったのですが、残念ながらあまり開けていない模様。

 ちょうどマカオのXX9D局が出ていたのでフロントとバックを逆にしてSを比較してみたのですが、あまり明確な差がでません。やはりリフレクタとラジエータが離れすぎでしょうか。半分やけくそでバック側でコールしたところピックアップされてしまい複雑な気持ちです。

 またポールも自宅用の長いものを持ってきたのでSOTA用にはもう少し仕舞長の短いものが欲しいところです。もう少しエレメントの展開方法も含めて検討してみたいと思います。

 

越前岳(JA/SO-027)

 今週は愛鷹山塊の最高峰 越前岳をアクティベーションして来ました。普段、丹沢・奥多摩方面の山をアクティベーションすることが多いのですが、先日新幹線の窓から見えた愛鷹山塊がとても素晴らしかったのでぜひアクティベーションしたいと思ってました。

 早朝JG1GPY局に車で拾って貰って、東名高速を一路、裾野市へ。十里木高原駐車場へ車を止めます。40台駐車可能で綺麗なトイレや水場もある立派な駐車場です。

 登山口から木製の階段を登ること10分程。展望台から素晴らしい富士山の姿が見えました。

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 登山口から30分程で馬ノ背見晴台へ。

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 眺めは素晴らしいのですが足元がだんだん不安になってきます。積もった雪が解けて再度固まり完全にアイスバーン状態になっているため軽アイゼンを装着しました。

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アイゼン装着後は軽快な足どり。登山口から1時間45分程で山頂に到着しました。

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JG1GPY局と同時アクティベーションのため山頂のベンチはGPY局へ、私は少し先の空き地にシャックを展開しました。アンテナはいつもの通りEFHWです。

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リグのケースを新調したので、かなりコンパクトになりました。

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 準備が整ったので早速QRV。GPY局は18MHz、当局は14MHzから始めます。今日はARRL Int'l DX Contest CWの開催日、14MHzはもっとコンテスト参加局で溢れかえっているかと思いきや思ったより静かです。早速JAのチェイサー各局からコールいただきました。コロラド州のK0RS局からもコール、その後ZL1BYZ局からもコールいただきました。いつもに比べるとSは弱め。やはり伝搬状態はあまり良くないようです。

 次は21MHzへ。GPY局は14MHzにQSYするため、念のため同軸トラップを付けていただきました。これで21MHzの信号をトラップします。普段カツカツとノイズが入っていたのが今日は気にならなかったとのことなので効果はあったようです。私の方はEFHWのチューナを作り直しQが高くなったせいか、KX2でも気になっていた混変調が今日は気にならなくなりました。

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こちらはGPY局のアンテナ。10mのポールに14/18MHzのEFHWのエレメントを張っています。ポール欲しいなあ。。。

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 その後、21MHz/18MHzとQRVしますが今一つ飛ばないため、ここでランチタイムとしました。今日はGPY局が山頂で固形燃料のみでパスタを作るとのこと。こんな火力で無謀ではないかと思うのですが、さて結果は如何に?

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 ランチのあとは、7MHzにQRV。SOTAチェイサー各局からコールいただきました。残りの時間は14MHzでARRL Int'l DX CW ContestにQRP(5W)部門でプチ参加。バンドコンディションが落ちており数局QSOしたところでQRTとなりました。今日は風もなく暖かな日和でしたが、伝搬状況は今一つだったようです。駐車場も完備しておりアクセスの良い山なので、また機会があれば登ってみたいと思います。

 本日もコールいただいた各局ありがとうございました。

 ・山頂からみた駿河湾

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臼杵山(JA/TK-012)

 ここの所忙しくて実にひと月ぶりのアクティベーションとなってしまいました。今回選んだ山は奥多摩臼杵山(JA/TK-012)。最寄り駅の武蔵五日市からバスで20分弱と気軽に行けるのが魅力です。今日は朝からかなり冷え込んでいますがバスはハイカーで一杯でした。

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元郷バス停で降りると、バス停のすぐ横に登山口があります。
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 登山口から薄っすら雪が積もっていたのですが林を抜けるとかなり本格的な積雪に。登りも急なところがあるので軽アイゼンを着けました。
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しばらく登っていくと見晴らしの良い中腹にアンテナが立っています。
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 更に一登りすると、もう一つ中継局のアンテナがあるのですが、撮影厳禁とのことなので代わりにそこからの素晴らしい眺めを。
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その後、何度か下りと上りを繰り返して、やっと山頂に着きました。

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 山頂は木々に囲まれ見晴らしは今ひとつ。おまけに強い風が吹いています。日なたを探しながらシャックを設営。今日は先日作ったEFHWチューナのSOTAデビューの日です。
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 いつものように21MHzまでは垂直に、その先を斜めに降ろすようにエレメントを展開します。このEFHWアンテナさほど特別なものではなく単にエレメントを一部曲げた垂直DPを端から給電してるだけです。1/2λなので少々大きいのが玉にキズですが、グラウンドのロスがない点、フィードラインがほぼ不要な点が山頂での運用にメリットになるため愛用しています。

 さて14MHzでCQを出してみると昨日PCで入れたメッセージがおかしい。どうも”/”がキチンと送出されてないようです。やっとのことでメモリに入力しCQを出すとJR1NNL局からコール。その後NS7P局もS7と強力に入ってきました。コールバックするとこちらも569@10Wを頂けました。チューナーを10W用に強化した甲斐がありましたね。

 今日は14MHzが開けているようでRBNを確認してみると、タイ(E28AC)やワシントン州(W7HR)あたりまで飛んでいるようです。

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 その後電池が勿体ないので5WにパワーダウンしてCQ。6エリアのJS6TMW/QRP局もS7で入感しており6エリア方面の伝搬も良いようです。

 地元のJP1QEC局と交信後、twitterでZL1BYZ局がZL1/WK-195をアクティベーション中との情報を入手。早速スポットを確認すると21MHzに居られる様子です。

 18MHzのエレメントで21MHzにもマッチするのですが無精せずギボシを外しに行きました。椅子から立ち上がったところ、なんと太腿がこむら返り!久しぶりの山行の上に寒い風の吹くなか座り込んでいたため、身体が冷え切ってしまったようです。

 涙目になりながら21MHzを聞いてみるとちょうどJA1VRY局がQSO中。深いQSBがありますがQSOは出来そうな雰囲気です。タイミングを見計らってコールしてみるとJL1?とのコールバック!再度10Wに出力を上げてコールしたところフルコピーして貰えました。VKに引き続き久しぶりのDXのS2Sとなりました。

 身体が冷え切ってしまったので暫しランチタイム。その後18MHzで三国山JA/KN-010をアクティベーション中のJF1NDT/1局とS2S、21MHzではアラスカのAL7JX Glenさんからもコールいただけました。こちらは寒い思いをしているのに21MHzの電波はハワイまで飛んでいる様子です。もう少し続けたいところですが、あまり寒いのでここでQRTすることにしました。

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 シャックの店じまいしながら430MHzで関東UHFコンテストにプチ参加。東京から神奈川一面まで見渡せるロケーションのため本体のホイップでも十分ピックアップして貰えます。もう少し続けたいところですが、風邪もひいても困るので後ろ髪を引かれる思いで山頂を後にしました。

 帰り道は臼杵山の東峰を経由して荏田子方面へ。

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 途中こんな見晴らしの良い場所がありました。コンテストには最適そうなんだけど、もう疲れた。。。

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 久しぶりのアクティベーション、ロケーションにもバンドコンディションにも恵まれたのに寒さと身体が鈍っていたせいでイマイチ不完全燃焼でした。また身体を鍛えなおして再トライしたいと思います。

 本日もコールいただいた各局ありがとうございました。

 

(おまけ)

 臼杵山の南峰(現在の頂上)は「鹿ン丸」という別名がついているそうです。そういえば雪の上に子供のような足跡が。途中で急に切り立った崖に消えていったので、あれは鹿の足跡だったのかもしれません。

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EFHWチューナの製作

 最近週末も忙しくなかなかSOTAアクティベーションの時間が取れません。仕事の合間に新しいEFHWチューナを作りました。以前このBlogで紹介したJA7QILさんのレプリカチューナですが、経年変化のせいか、はたまたKX2で10W運用をしたせいなのか、ポリバリコンの絶縁体がはみ出してきてしまいました。アンテナのインピーダンスが4.7KΩぐらいとすると、10WでVpp= 2 x √(4700 x 10)≒430Vぐらいの電圧がかかり確かにいつ壊れてもおかしくない状況です。SOTA運用はいつも5Wなのですが、たまに10Wに出力アップしたいこともあるのでチューナを作り直すことにしました。

 移動用なので出来ればサイズは抑えたいところ。まず先にタカチのSW85ケースに入るサイズで耐圧が取れるバリコンを捜しました。既に廃番で在庫限りとなっていますが耐圧500V 150pFのミゼットバリコンがちょうど良さそうです。

 最低容量10pFから最大150pFで21-7MHzで共振させたいことから、インダクタンスはおよそ4μHになります。ケースに余裕があるのでトロイダルコアも少し大きめのT94-6としました。2次側の巻き数をここで計算すると24Tとなりました(最終的には浮遊容量との関係から23Tに変更しました)。入力インピーダンスが50Ω、アンテナ側が5KΩ程度とすると巻数比は√(5000/50)=10となるため一次側は2Tとします。T94だと1.0mm UEWでも巻けそうですが、とりあえず手持ちの0.5mmのUEWを使っています。最後はホットボンドでコアをケースに固定しました。(かなりやっつけ仕事で汚いですが、こんな感じ)

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 またアンテナも含めた全体図は以下の通り。エレメントは各バンド1/2λで短縮率は0.96ぐらいにしています。またトランスの1次側と2次側のGNDは共通にせず2次側GNDに1m程のカウンタポイズを付けています。EFHWはダイポールで最も高インピーダンスとなるエレメント端から給電していますが極端にインピーダンスが高いとマッチングが取れないことから0.05λ(20Mで1m程)のカウンタポイズ(というかエレメント)をGND側に付けています(と私は理解しています^^;;)。

 QILさんのチューナはGNDが共通でリグへの同軸外皮をカウンタポイズにしていました。コンパクトで良かったのですが40mバンドを運用中にリグに触ると感電することもあったため、今回は別途カウンタポイズを用意しています。

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 こちらがケースに入れた外観です。以前のチューナより一回り大きくなってしまいました。5KΩのダミーロードを付けてアンテナアナライザで調整したところ、Qが高いためバリコンの微妙な角度の差でインピーダンスが大きく変わります。そのため少し大きめのツマミを付けています。

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 EFHWは給電点付近のエレメントの環境に影響されやすいので、実際使う場所に近い環境で調整した方が良いと思います。ということで、早速近くの公園に持ち出して実験です。

 釣竿を立てて17mバンド用エレメントの先を頂点に逆V字にエレメントを展開。カウンタポイズは適当に展開しています。この構成で各々のバンドでVSWRが1.5以下になるのを確認しました。アナライザをお持ちの方は共振点のインピーダンスを確認し、適宜1次側・2次側の比を変更してみて下さい(但し共振点も一緒にずれるので注意)。

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 ちょうど夕暮れ時で20MバンドがEUに向けて開けてきたため、早速10Wの威力を試してみました。ヨーロッパはYO9HP(ルーマニア)、R1547M(モスクワでイワン4世がツァーリを戴冠したのが1547年、それから470周年の記念局だそうです)、オセアニアはマーシャル島のV73NSなどとQSOすることが出来ました。いつもの5Wとたかだか3dBの差ですがやはり10Wの威力でしょうか。

 そんなこんなと実験しているうちに日も暮れて寒くなってきたので帰路に。道すがら見えた丹沢の山々が夕焼けに綺麗に映えていました。早くアンテナ担いで登りに行きたいなぁ。。。

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