V/UHFデビュー
ここのところアクティベーションした山々の山頂で携帯電話網へのアクセスが出来ないという問題がありました。携帯経由でセルフスポットが出来ないと頼みの綱はRBNHoleになるのですがいつもRBNに拾って貰えるとは限りません。そこでセルフスポットの代替手段としてAPRS2SOTAを導入することにしました。APRSに対応するため選んだリグはこちらのFT1XD。VX-8Gをデジタル化した後継機種です。タッチパネルを搭載した新機種もあったのですが、IPX5防水対応でザックのベルトに付けっぱなしにできること、万が一落とした時パネルの損傷等を気にしないで済むことからFT1XDを選択しました。
さてここで簡単にAPRS2SOTAの仕組みを説明したいと思います。
APRSではAPRS局同士でメッセージのやりとりをすることが出来ます。APRS2SOTAはこの機能を使い、セルフスポットのメッセージを相手局SOTA宛に送ります。
具体的には以下のフォーマットでメッセージを送ります。
- Summit-ID
- Frequency
- Mode (e.g. AM,CW,DATA,DV,FM,PSK,RTTY,SSB,OTHER)
- call-sign
- optional comment
例:
送信されたメッセージは近くのi-gate局からインターネットを経由して、G0LGS Stewartさんの運営するAPRS2SOTAゲートウェイに届きます。ゲートウェイではコールサインが事前登録済みの局かどうか判定し、登録済であればSOTAWatch2にメッセージの内容でスポットを行います。(このためAPRS2SOTAへの事前登録をG0LGSさんにメールで依頼する必要があります。登録方法の詳しい説明はJP3DGTさんのブログをご覧ください。)
山頂から144.64/144.66MHzを使ってi-gate局へメッセージを送ることが出来れば、携帯が使えない山頂でもセルフスポットが可能になります。なかなか便利な仕掛けですね。
実は私にとって430/144MHzは開局以来初めて経験するバンド、計測器やアンテナの製作は初めての経験になります。先日もアンテナ自作のために430MHz用のSWRブリッジを製作したのですが、144MHzまではどうにか動いているものの430MHzではブリッジがまともに動かず再度作り直しという目にあっています。
(ブリッジ校正用につくったダミーロードたち)
アンテナについてもHFのラフな作りと異なり、かなりクリチカルなところもある様子。V/UHF帯の奥深さを感じることができ、また一つ楽しみが増えました。一番最初の開局から38年目にしてまた新しいジャンルへのチャレンジ。今後のV/UHF帯でのQRVをとても楽しみにしています。
(JA/KN-022で自作した6ele八木でAPRSの受信をしているところ)