BCLラジオの改造
TDXC(Totsuka DXers Circle)の会誌PROPAGATIONが大変面白く毎号楽しみにしています。以前からUltralight Radioという廉価なBCLラジオに外付けのバーアンテナを追加し中波帯のDXを楽しむというUltralight DXingが紹介されており(第4号など)興味を持っていました。
ちょうどヨドバシのポイントの残りで安価なBCLラジオが入手できたので記事※を参考に改造をしてみました。(改造はご自身の責任の元で行ってください。)
※「PL-380用外付けバーアンテナを作ろう」PROPAGATION Edition4 pp.55-62
まず改造を始める前に、アンテナ改造後の比較のためNHK/FEN/ラジオ日本などで信号強度をメモしておきます。
早速中を開けてみます。部品点数が少なくスカスカ。このラジオはTECSUNのPL-606を国内向けにしたもので、Silicon LabsのSi4734を使っているそうです。このチップにはDSPが搭載されており殆ど外部部品が不要とのこと。
国内版では残念ながらFM/SW用の外部アンテナ端子が省略されています。まずはここをプチ改造。
記事を参考にバーアンテナを外し、Lを計測してみると290μH。データシートをみるとアンテナのインダクタンスは180~450μHの範囲を想定しているようです。
次にAitendoで入手してきた18cm φ10mmのフェライトバーにリッツ線を巻きバーアンテナを作成します。リッツ線はかなり細いものを使ってしまったのですが、より数はもっと多い(記事では250本のものを使っています)方が良さそうです。
70回巻きでは500μHぐらいまでになってしまったので、改造前のシグナル強度と比較しながら適当にほどいていきます。結局、一番周波数が高い東京マーチスがそれなりに入る270μHでOKとしました。(巻き数は測り忘れてしまいました。。。)
バーアンテナの両端に緩衝材を付け、塩ビパイプに収納。
最後にインダクタンスを再度確認。
塩ビ製L字アングルに両面テープを付けてアンテナを固定。アングルも両面テープで本体に装着して完成です。 後で気が付いたのですが、Si4734はLCD裏のシールドケースにしっかり入っているのですが、リッツ線をそのまま内部まで引き込んでしまうと、そちらからLCDやバックライトからのノイズをかなり拾うようです。物理的にも強化するためバーアンテナ内部までは1.5D-2Vで配線しておきました。
かなりごつい見た目ですが、オリジナルのバーアンテナに比べSが10dBμ~15dBμぐらい向上したような感じです。
コンパクトなので泊りがけのSOTAアクティベーションのお供にピッタリです。まだまだ夏の真っ盛ですが、中波DXのシーズンが始まる秋の夜長が楽しみになってきました。