Glue-EFHWの製作
2017年最後の日、SOTAのお手軽アクティベーション用に20mモノバンドのEFHWを製作してみました。
参考にさせていただいたのはこちらです。
トロイダルコアFT37-43に二次側としてポリウレタン線を27T巻き、その周りに一次側として3Tを巻きます。一次側と二次側のグラウンドを接続し、一次側には耐圧1KVの150pFの積層セラミックコンデンサを並列に接続します。(※一次側なのでここまでの耐圧は必要ないと思われます)
EFHWのチューナでは二次側に並列共振回路を設けるケースが多いのですが、こちらは巻数比1:9のトランスとなっており、一次側の50Ωをエレメントの端点の高いインピーダンス(~5kΩ)に合わせています。一次側の150pFはトランスのインダクタンスの補償用らしく、これにより給電点のインピーダンスが変化した場合でも広帯域でマッチングをとれるようにしているようです。詳しい説明はこちらの解析記事(二つ目の記事の”The purpose of the Capacitor in the Matchbox”の部分)を参考にしてください。
次に上図を参考にケーブルを接続します。同軸ケーブルは1.5D-2Vを3m。エレメントはAWG24のワイヤをとりあえず11m接続しました。
ケースには100円ショップで買ってきたスティック糊を使っています(Glue-EFHWはこれをみたJG1GPY局が命名しました)。
エレメントを釣竿(6m弱)の先に取りつけ以下のように展開します。
実際に見た感じはこちら。
アナライザ等で共振点を見ながらエレメントの先を切っていきます。この展開の仕方で9.46mでおよそ14.000MHz~14.350MHzがSWR 2.0以内。
エレメントの展開の仕方をいろいろ変えてみると地面からの距離などにより共振点のずれがありますが、おおむねQRP向け周波数の14.060MHzではSWR2.0以内に収まる様子です。先ほどの解析記事の通り、かなり広帯域のようです(下図 SWR 20m)。
またエレメントと同軸が一体になっているので、釣竿を使わず木の上から吊り下げたりして展開することも可能です。
早速20mをワッチしてみるとニューカレドニアFK8が強力に入感していました。5Wでup1でコールしたところすぐにピックアップして貰えました。
いつも使っているEFHWにくらべると広帯域な分効率が悪いように感じますが、大きなチューナも不要で簡単に展開できるためお手軽アクティベーションには適したアンテナかと思います。
年が明けたら実際のアクティベーションで使ってみたいと思います。